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あたし売りの少女
作詞/作曲 Toshi
あたし売りの少女
なんぼ化粧したって努力したって 「あなた」には敵わないから
あたしはグラスの水をひと飲み
その場を立ち去ったんだ
顔と体のサイズが合わず よく転ぶ子だったんよ、と
話す母さんに思った この地味な顔 母さん譲りだ
夜の街で働いて 苦手なお酒にいつも溺れた
汚い手に何度も汚れた 私じゃない名前で あたしは生きた
なんぼ化粧したって努力したって この夜になじめないから
心からっぽな真っ白な朝 まずいコーヒーを飲んだ
『似合ってはいないんだ。似合ってはいないから。』
顔を洗って鏡に映った あたしに言い聞かせた
口紅をちょっと塗って 満タンのゴミ箱に捨てた
薄暗くなった空が呼んでる
私じゃない名前を
私じゃない名前を
いくら呼ばれたって馴染んだって 私がつけたこの名前は
愛することなんて出来なかった
愛されてもなかったよ
なんぼ化粧したって努力したって 「私」に敵わなかったよ
「あたし」はグラスの水をひと飲み その街から出たんだ
『似合ってなかったんだ。似合ってなかったから。』
母さんがくれた変哲もない この名前がやっぱり
私には一番似合ってる 愛してゆくんだ
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